Mellow Symphony Official Blog

自分の写真
MUSIC AS MAGIC!! Singer Songwriter Mellow Symphony's Blog

2013/06/28

プラチナチケット

はは、なんともユニークな表現ですね。プラチナ…チケットかぁ。

引き続き、ジャズフェスをちらちら見ています。去年ほど、あっちのハコやこっちのハコ…というチェックまで今年はしていないのですが。
メインステージでヘッドをつとめるアーティストくらいは、見ておきたいという食い意地?みたいなものが働いて、連日メインステージには足を運ぶわけです。客席テントの外から無料で見れるしね。

昨夜のアーティストは、失礼ながら、最初ハズレ?な気がしていました。
毎日、何となく、オープニングとメインアクトの二組には何かしらの共通項…というか、サウンドの志向が似ている部分があるのですが。
オープニングのアーティストは、とても声に特徴がありました。そして、ちょっとクラシカルな…オールディーズの雰囲気を漂わせるアメリカンポップスなども取り込んだ感じ。サックスとか、オルガンとか、ぺけぺけのギターとかさ。アゲた感じのR&B(クラシカルな意味でのR&Bね)とか、R&R、ブルースとかもたまに出て来るけど。

うーん…、ちょっとテントの外までは熱量が伝わって来ない感じがして…まぁ、こういう日もあるかな。と思ってた。
次のヘッダーを務めるアーティストの事もよく知らずに来ていたから、少し聴いてイマイチだったら帰ろうかなと思って、次のアーティストも聴いていた。

Betty LaVette。
彼女が出て来るのを待っている間に、横のおっちゃんが「世界最高峰のブルースシンガーがこれから歌うから、待っているんだ」みたいな事を電話で話している…え?そうなの?ちょっと待ってみよかな。

出てきたのは、笑顔にたくましさの覗ける、孫がいてもおかしくないくらいの女性。黒人シンガーソングライター。
陽気な雰囲気と、しゃがれた声で、お客さんを楽しませている。
お、悪くないかも…?くらいのノリで身体を揺らして聴いていた…すると。

「あなた、この人に興味あるの?」って声かけてきたお姉さん。
「え?あるよ。(なんで?)」って、ちょっとびっくりして答える、ワタシ。
「チケットあげるよ、そしたら。私、二枚あるんだけど、もう一枚は要らないから。」とお姉さん。

「え??くれるの??(は?ダフ屋か何かかな???)」と驚いていたら、スッとチケットを渡して、入口へ案内してくれる。そして、入場。
「じゃ、楽しんで!」ってだけ、言って去って行くお姉さん。

「うぉーーーーーーーーーー、WTH?! She's so nice!!!」
というわけで、何が何だか分からないうちに、テント内の客席へ入場。
そして、よくよくBetty LaVetteの歌を聴いていると、次第に、引き込まれて行く。トークも巧みのようだが…僕にはあまり聞き取れない。会場が湧いている。どうやら、デビュー50周年記念のようだ。きけば、齢も70歳に近いとか。
Tom Waitsの曲うたったりとかもしていたな。
彼女のパワフルな歌声は、テント内で聴くとビシビシ伝わってきて、とても素晴らしかった。そして、僕でも分かるようなフレーズで、シンプルに歌い上げるブルースとか。
エンターテイメントの世界で長く生きてきたんだなと感じさせるステージパフォーマンス。

そして、最後のアンコールでは楽器隊も全部帰して、一人っきりで。一曲アカペラで歌い上げた。

ハスキーな歌声とおおらかな雰囲気とが見事に組み合わさって、悲哀に満ちたブルース、時に全て許し受け入れるようなゴスペルも。見事な存在感で、歌の世界を構築していた。
あ、そういえば。ピアノの外音がビビっていたのだけは、ちょっと気になったな。なんか途中で鍵盤のプラグいじって消えたっぽかったけど。
まぁ、それはいいや。とにかくよかったから。


ありがとう。
チケットをくれたお姉さん。そして、Betty。
Bettye LaVette - Joy

0 件のコメント:

コメントを投稿