愛国心とは、なんだろか。
必要か、不要か。あった方がいいか。無いと恥ずかしいものか。
あると、どんな風になるか。
トロントに来る前の一年間。僕は日本の色んな土地を回ったりした。日本を旅立つ前に、日本のこと、自国の事をもっと知りたくて、神道の本読んでみたり、神社仏閣行ってみたり。
全然十分じゃなかったし、日本に溢れる様々な「文化」などは十分に体感出来なかったように思う。
文化、ね。
例えばカナダでは、ほんっとによく国旗を見る。市内でも…というか、あれはダウンタウンに市庁舎があるからかもしれないけど、国旗が高い位置でバサバサ風になびいているし。
街のショップでも、「I LOVE CANADA」みたいなデザインの洋服とか様々なグッズも沢山みる。色も当然カナダの国旗と似たような配色(偶然にも我が国と同じ紅白です)でデザインされていたり。
郊外ではどでかい、人間くらいの尺の旗が高々と掲揚されている。んで、それもばっさばさと風になびいてる。
ちょっと別の州に行けば、今度は州の旗が一緒に掲げられていたりして。
日本人の子供で、現地の保育園に通っている子に会った時「カナダ国歌」を彼がゴキゲンでうたっていた。聞けば、保育園で毎日歌っているのだとか。
(君が代って保育園の時、毎日口ずさんだっけ…)
僕はそれらの瞬間に、彼ら、カナダ国家の刷り込み的愛国心の育成のようなものを感じる。
ラジオから流れる言葉の節々とか。「⚪︎⚪︎⚪︎、CANADA!」みたいに。いちいち、なんかきゃなぁだぁ!(ドヤ顔)みたいに最後に言っている(ように感じる)。もちろん、別にドヤ顔しているかどうかは問題ないんだけど。
カナダの番組観ていて、最後にきゃなぁだぁ!って、いるか?いや、分かってますけど?みたいになるっていうか。
逆に日本が、「番組○○を、日本の東京からお送りしました!」とはあまり言わないように思う。
地方は地方で、県名とか、東京、大阪みたいな都市名が番組やらTV局の名前に入ってるのはもちろんあるけどね。
カナディアンは、果たしてどれくらい自国のことを知っていて、自国のことを好きだと思っているのか、はたまた興味を持っているか。
政治や宗教観など、割と僕が知り合ったカナディアンはよく知っていたように思う。
日本人が「日本ってすごい」みたいに言う時と、カナダのそういうところとは、何か違う気がする。
似ている部分もあるとは思うけど。「日本人のこういうところって世界的にすごいんだぜ!」みたいなのは、カナディアンからは(カナダ人バージョンを)聞いたことがない。そういった取り立て方をしている記事も見たことがない。
「日本の良いところって何か」と話した時に、「日本は四季があって、それぞれの季節をお祝いをします。」と言っていた人が居たが、その衝撃をまだ僕は覚えている。
そんな人もまた、日本は便利だ。住みよいとか、日本のご飯が世界一だとか、言うのだろか。
愛国心とはなんぞや。