夏のトロントである。
6月くらいから、急激にフェスティバルの数が増える。街のいたるところで同時多発的にイベントが盛りだくさん。短い夏を全力で、楽しむ(そして、経済効果にも繋げる)、それがトロントのやり方なのかなとも思う。ホントに全力かは知らないけど。
LUMINATO、NXNEと続いて、今はTD Toronto Jazzというジャズフェスが真っ最中。街中の様々な会場でJazz演奏が鳴りまくっている。
メインの会場は市庁舎前にある広場の特設会場。特設会場内は有料なんだけど、テントの外からでもすこしだけステージを見ることが出来るんだよね。
先日、そこでJohn Scofieldを見てきた。彼に対する知識はあんまり深くないんだけど、とにかく衝撃だった。サンプリングを鳴らした四つ打ちみたいなアッパー系の曲からいきなり入ってきて、フュージョンみたいなのがあったり、ブルースジャズがあったり、メロウなバラッドもあったり、音楽的に同じところにとどまらず、新しいスタイルを求め続けているんだろうなぁ。めちゃロックな曲とかもあって、激アツのギターソロ炸裂だったし。サポートのギタリストもまたディレイを駆使した巧みなカッティングテクニックで、ジョンが活きるスタイルながらも素晴らしいし。多彩な楽曲、割ときれいな構成の中にギターが暴れるスペースがあって、そこで使うダイナミクスとちょっと外れた調子に行くテクニカルで変則なスケールの取り方。彼のスマートさとユニークさが出ているようなプレイスタイルで、終止圧倒された夜だった。
ちなみにその日の前座のカルテットには、Kevin Eubanksというギタリストがいて、その方は2011年にニューヨークに行った時にBirdlandというジャズレストランで見たギタリストだったんだよね。彼の演奏もやっぱり素晴らしくて。滑らかなタッチと緩急をつけた見事なダイナミクスで聴衆を惹き付けていたな。
にしても、すごいぜジョン。還暦こえても円熟味を増して、かつ衰えていない創造性という感じだったなぁ。新しいアルバムの話もしていたし。
その日は帰ってから、John Scofieldをもう一度聴きたくなった。
人の隙間に僅かに窺える、John Scofieldの勇姿。
2014/06/28
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