バカ正直なひと
繊細で
前向きな言葉に
何かを与えたくなった
新しく歩む
その姿に
献げるなにか
かつて自らを
投げ売って
救いをくれた
その優しさ
頂いたそれに
感謝を込めて
返したい
それで
多少すり減ることも
構わない
そう思った
それが
簡単に抜けない
ジャックナイフだとも知らず
身を突き出すと
ナイフがその手にあったかもわからないうちに
気が付けば
その刃は胸に刺さる
Restrainedな言葉で
笑えない記号のやり取りでは
なに一つ良くなることはない
ナイフは肉をえぐり
その身体からは
血がしたたった
空回る記号の交換
無言という暴力
たまらずもがく
もがくほど
刃が食い込む
不真面目な割に
バカ正直だから
そして思う
この痛みは
もしかすると
かつて
自らが与えた痛みかもしれないと
不真面目な割に
バカ正直なひと
薄く笑みを浮かべ
それならば
この痛み
受け入れよう
ナイフが抜け
いつか癒えるであろう
その傷の
最後の日まで
あとはもう
人生がもたらした
いたずらを
楽しむしかないと
笑いながら
その痛みを
受け入れる
そして悟る
この瞬く間に突き刺さった
愛のジャックナイフの意味を
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