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2013/03/28

明日も見に行く事にした

今夜は、月が大きく、まあるく、雲の隙間から輝いているのが見えました。

気温は氷点下までいかなくなってきたかもしれないけど、まだまだ寒いな。トロントは。
Kazuhiro Soda監督の映画を今日は見てきました。

トロントにあるJapan Foundationという団体の企画によって、フリーで映画を見て来る事が出来ました。

そこには、監督自身の義理の父母と、その人たちにまつわる介護のお話がありました。「Peace」というタイトル。
監督の事を正直全然知らずに、映画を見に行ったのですが。とても興味深く見る事が出来ました。Soda監督の作品も、何の下準備も無しに身一つで映画を撮りに行くようなドキュメンタリーのタイプらしいので、今日僕が下準備無しに見に行った事もアリかもしれないですね。

僕の視点では。
その映画の中には、紛れもない生の、日本人の、営み、がありました。
全てがとても現実的で、そしてある意味象徴的で。政治と人の生活。老後、介護、お金、病気、生と死、家族、夫婦、コミュニティ、日本人とペット、宗教観とか。

舞台がとても限定された環境下だからこそ、すごく逆に普遍性があるようなシチュエーション。

人間それぞれの抱えて来た歴史を含め、与えられたマテリアルの中で、慣習や惰性や少しの好みや、どうしようもできない何かとか、それらを受け入れながら生きる。人々。

映像の中に出て来る一つずつのカットが、僕には、とても…胸が苦しくなるような、

なんてこった、そうだった。この国には、まだまだまだまだまだ僕らが、どうにも出来ないくらい、どうにかしなくちゃイケないような、イタタマレナイ思いになる出来事が、こんなにも潜伏している。浸食している。ある種、それが当たり前になっている。

監督の作品を、観察映画と呼ぶそうですが、まさしく…それは、生活。を観察している状態でした。

映画上映後にインタビューがあり、監督自身は東京大学を出て、なんかやりたくって、映画勉強しにニューヨークへ行った…的な事をさらっと言っていましたが。

僕ら日本人は、どう受け止めたらいいのか。
監督自身は、どうやって受け止めながら、あの映画を「撮影」したのだろうか…。

上映後の質問コーナーで、中国人のおばちゃんが「この映画はぜひ中国でも上映されるべきだ!」とアツく語っていたな。

とにかく、明日も同監督の別作品が上映されるという事で、急遽行く事を決めました。明日も行かねば。
海外だから、知る事の出来る。再認識する事の出来る、日本の事。僕はその瞬間というのはとても大事だと思っている。
引きはがせないくらい、僕は日本人だから。

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