ある日の午後
なにをのこしたいか
ここを去るとき
どうしているかな
そんなことを少しだけ
ぼんやり考えてみた
カレーライスをひと口
静かにスプーンですくって
口に運んでは
友だちの瞳を眺めながら
ぼくは話を聞いて
うなずき
虚ろな相づちと
現実味の薄い
いくつかの言葉
それくらいで
他になにができるか
考えながらも
同時に無力感を
噛み締めていた
今を大切にすること
そして
そのさきに
なにかがのこるとしたら
なにがのこしたいのか
それは
ひとつの
愛のかたちかもしれない
きみの眼には
さらに奥深く
哀しみとわずかな希望
それ以外の
諦めと決意
そうしたものが
ゆらゆらと
燃えたぎっているようだった
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