そしてまたしばしのお別れ
人々の日々の営みが
ごく自然に交差する瞬間
見慣れた街の
見慣れない景色を眺めながら
こんな機会は
そう多くはないのだと
しかと現実を噛み締めようとしていた
なんとかやってるよって
伝える手段はたくさんあるけど
「なんとかやってるよ」って
言葉で伝えられたのはきっと良かった
いろんな選択肢があるなかで
この選択肢を持てていることに感謝しながら
想像してみた
誰しもが自由に
どこにでも飛んでいけるわけじゃない
そのことに気がついたとき
自分に小さな羽根があるように思えた
そう
飛べるんだ
飛べるんだから
飛ぶんだ
時間や境遇がすこし違えば
まったく飛べなかったかもしれないし
飛びたくてもいまは飛べない
そんなことは誰にだって起こり得る
それで僕たちは
多少無理矢理にでもって
飛べるときに飛んで
会いにきたんだった
飛べるうちに
飛び上がるんだ
そして新しい場所に
もう一度降りたったら
またすこし挑戦するんだ
明るいか暗いのか
よく分からないその先の道だって
明るくするって気持ちで向き合えば
気づいた頃にはもう
笑っているはずだ
そうするうちにまた
きっと
日々の営みが
ごく自然に交差する瞬間はやってくる
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