最終回。4th Album「WIONI(ワイオナイ)」の最後の曲は、M-20「エンゲージ」です。
engageという言葉自体、日本では、「エンゲージリング」が有名なのかなと思いますが、意外と?たくさんの意味を持っている言葉ですね。
約束、雇う、(注意を)引く、(時間を)取る、忙しくする、従事する、(敵軍と)交戦するなどなど…
うーん。興味深いですね。
エンゲージを書いたのは、忘れもしない。この曲は、初めての札幌ライブを敢行した時に、原曲が出来ました。
メロウは当時、東京を中心に活動していましたが、都外は、名古屋と札幌が数少ない呼んで頂いてライブに赴いた場所でした。
その時のイベントは2デイズあったのですが、札幌の市電の中で電車を貸し切りライブをやったのが、初日。イベントを通して、様々な方々と出会い、その打ち上げまで含め、札幌での初夜を堪能した後(場所はすすきのエリアでしたが、そういう意味ではありません)、ホテルに戻り、ハードケースのギターを抱えながらクタクタで帰った時、ふと、メロディが降りてきたのがエンゲージでした。
僕はそれを逃したくなかったので、どんなサウンドだったかなって後から、ギターを取り出して曲の原曲をレコーダーかなんかに記録し、そして東京に戻った後に曲にしたのが「エンゲージ」でした。歌詞も確か一気に仕上がったように記憶しています。
思い入れが強いのは作曲に至るプロセスだけではなく、作詞に関しても、言葉の持つサウンドを出来るだけ優先していた手法に、更に実際の言葉としての「意味」の中に、自分の強い「信念」をうまい具合に昇華させる事が出来た事にすごく手応えを感じた曲でした。
言うなれば、作詞の部分で、エンゲージ以降の作風には、何か一つの「傾向」があるというか、手に入れた感覚があります。
そして、この曲の録音は。
WIONIの中でも、他とは全く異なった録音方法をとっていて、西荻窪のライブハウス件レコーディングスタジオ?の「w.jaz」で録音しました。
バンドサウンドで録音したかった事と、当時のメロウシンフォニーのバンド編成の仲間がすごく好きだったので、そのメンバーで録音してみたかったという思いで取りかかったような記憶があります。
ギター:松野 恭平(Tokyo common sense)
ドラム:高橋 "もも" りょう(rabuka、中根大輔バンド、Tokyo common senseなど)
ベース:桃園 大地
というメンバーに演奏してもらいました。
コーラスも直前まで出て来なかったものが、レコーディング中に「こんなのどうだろ!」的にひらめいて録音したように記憶しています。
なかなかそれらの録音を公表する機会がなかったのもあり、ようやくWIONIに収録出来て、そしてあのセットリストの最後に来たのは、とても自分でもしっくり来ています。
いつだって思うのが、この曲は、僕らのテーマソングだと思っています。
「上手に踊るコに興味はないのさ」
物事を巧く、上手に、器用にこなす事よりも、
不器用だって、下手くそだっていいから、全身全霊で、思い切り、魂でぶつかる。
そんな人を応援したい
この曲はそんな曲です。
長い事続いたセルフライナーノーツもこれでおしまいです。
過去の作品はあまりに時間が経過しているので、書かない方がいいのかもしれませんが。引き続き「WIONI」含めメロウシンフォニーの作品を楽しんで頂く一つのエッセンスになれば幸いです。
もし楽しんで頂けたのであれば、次回作以降も続けてみたいと思います。ぜひ、感想などあれば聞かせて下さい。ありがとうございました。
WIONIは以下で試聴可能です。
iTunes Store
http://itunes.apple.com/jp/album/wioni/id548772499
Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/Wioni/dp/B008Q5ZTYI/ref=sr_1_cc_3?s=aps&ie=UTF8&qid=1344875397&sr=1-3-catcorr
CD Baby
https://www.cdbaby.com/cd/mellowsymphony
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