しばらくが経った。
時は流れながら、自分の動きに関わらず、それ以外のことが常に起こる。新しく、自分の目にそれは新鮮に映る。
先月のことになるが東京にいる友達から届いた。
中身は一枚のCD「simple scene」Keiichi Uchidaによる初ソロ作品である。
彼は東京にいながら切磋琢磨した音楽仲間の一人。僕の好きなバンド「Blind Archer」のフロントマンでもあり、ソングライターでもある。
僕は彼の歌う歌声やメロディやハーモニーのセンスなどを昔から好きで、ずっと曲の良さを活かしたアコースティックのアプローチを試すべきだと何年も前から言っていた。当時のバンド「Blind Archer」は彼らの良さでもある轟音へ持っていく見事なダイナミクスが魅力だったが、それとは違う別のアプローチを聞いてみたかったのだ。
そんな彼のソロ作品がついに出来上がり、そしてそれが東京から遠くカナダはトロントまで届いた。届いた封筒の中には特に手紙などの文章は添えられておらず、CDが1枚。それで十分だった。彼の作品の中にメッセージが詰まっているような気がした。
一曲目から今までの彼のバンド作品とは全然違うサウンドアプローチで、しかし馴染みのある音の、声の、メロディの粒。僕が当時からずっと聞きたかった部分がその中には詰まっていたような気持ちだった。
力が抜けていて、それが彼の良さを引き出しているようなそんなサウンド。
鍵盤やベースの音も彼の持つ優しい歌声と綺麗に流れるメロディをしっかりサポートするように作られていて心地よかった。
音に詰まった手紙で彼から受け取ったメッセージもいつか、カナダからしっかりと届けられる手紙に込めることができる日がくるのかな。
2015/09/18
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